プライベート・ライアン
プライベート・ライアン
  • 発売元: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
  • レーベル: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
  • スタジオ: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
  • メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
  • 価格: ¥ 1,500
  • 発売日: 2006/07/07
  • 売上ランキング: 914
  • おすすめ度 4.5

監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・ハンクス、トム・サイズモア、エドワード・バーンズ、バリー・ペッパー、アダム・ゴールバーグ
冒頭20分間は他の戦争映画やアクションものとは異なった、非常に生々しい銃撃戦で、スローモーションで“死”を演出することなく手足が吹き飛び、腸がぶちまかれるなど容赦ない描写にただただ圧倒されます。第二次世界大戦の転換期となったノルマンディー上陸作戦の熾烈な戦いをくぐり抜けたトム・ハンクス演じるジョン・ミラー大尉率いる部隊にマット・デイモン演じるジェームズ・ライアン二等兵なる者の救出を命じられ、さらなる死線に向かった行く物語です。ライアン二等兵以外の兄弟はすべて戦死した為、ライアンを母親の居る故郷へ連れ戻す為の作戦をミラー大尉に言い渡されたと言うのが大きな目的です。

ひとりの人間を救出するのに8人の人間がそれぞれ命の危険を曝しながら、行方不明となっているライアンを捜していく事自体に大きな矛盾と皮肉が表れていますね。バリー・ペッパー演じるジャクソン二等兵が「人的損失だ」と言うシーンがありますが、自分を過大評価している部分はあるにしても8人を導入して1人を救出する非論理的な指令には国の見えざる思惑が入り交じっていることに気がつかされます。クリント・イーストウッド監督の「父親たちの星条旗」でも国民の士気昂揚の為、ひとつの施策として幾人かの人間を“英雄視”させることがありましたが、今作でも近しい意味合いがあるのではないかと思います。ライアン4兄弟全員戦死となると国民が悲観し、戦争継続の支持(戦費調達)が得られなくなるのを回避したいが為という見方をしてしまいます。もっとも実際ライアン4兄弟全員戦死となった場合、アメリカ全土にその訃報が行き渡って皆が哀しみに暮れるのか?と言う部分もあるのですけどね・・・。

その矛盾した作戦に皆が疑問と不満と不安を抱きながらも、それぞれ死力を尽くして任務を遂行する姿勢には感動させられます。リドリー・スコット監督の「ブラックホーク・ダウン」でも頼りがいのある役柄を演じていましたが、今作でも発揮しています。そういえば、「ブラックホーク・ダウン」もプライベート・ライアンみたいな展開でしたね・・・。いずれにせよ戦争は無益ですよ、軍需により産業が成長するというのも昔の話ではないのでしょうかね?