ブルー・レクイエム
ブルー・レクイエム
  • 発売元: バップ
  • レーベル: バップ
  • スタジオ: バップ
  • メーカー: バップ
  • 価格: ¥ 5,040
  • 発売日: 2005/10/21
  • 売上ランキング: 59130
  • おすすめ度 4.0

監督:ニコラ・ブークリエフ
出演:アルベール・デュポンテル,フランソワ・ベルレアン,ジャン・デュジャルダン
本国フランスでヒットして「ミニミニ大作戦」、「交渉人」のF・ゲイリー・グレイがハリウッドリメイクで監督を主人公アレックスを「ミュンヘン」、「ハルク」のエリック・バナが演じるそうです。おそらくとても分かり易い内容になるのではないかと思いますが、エリック・バナの愁いを帯びた表情は今作の主人公に似合っているのでちょっと期待しています。

それはともかく、今作は派手さは無く淡々とした印象を持つ内容ですが、なかなか面白かったです。いわば主人公アレックスの復讐劇なのですが、必要最低限でしか説明を物語に盛り込まない為、展開がわかりにくいかも知れませんね。アルベール・デュポンテル演じる主人公アレックスがなぜ経営状態や待遇が不安定で、現金輸送という業務から命の危険も高い職に就いたのかが、次第に明かされていく点も淡々としていて良いです。不必要に悲劇や感動を煽るのではなく、淡々と展開していく方が、アレックスの苦悩が感じられるかと思いますね。現金輸送会社の同僚たちのキャラクターもよく書き込まれていてメリハリが効いています。

銃撃戦や他の襲撃シーンもハリウッドのような派手さはなく、乾いた感じの展開です。カメラもあちこち視点を変えることなく、ドキュメンタリー風にも見える撮り方なので寧ろリアルに感じられますね。ただ、現金強奪する犯罪グループは計画性を持って行動する割にはビジネス的ではないなーとも感じ取れましたね。終盤の襲撃戦など、後のこと考えていないのでは?と思いましたけどね。片っ端から銃を撃ちまくって殺しまくって大丈夫?犯罪グループもプロなら必要最低限の武力行使で済むのではないかと思うのですが・・・。ハリウッドや韓国映画にありがちなサービス過剰な感動の押しつけがないので、渋い余韻が残ります。女っ気が無いのは賛否両論でしょうかね?