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好きな映画について、グダグダ語りますので悪しからず

イースタン・プロミス [DVD]
イースタン・プロミス [DVD]
  • 発売元: Happinet(SB)(D)
  • レーベル: Happinet(SB)(D)
  • スタジオ: Happinet(SB)(D)
  • メーカー: Happinet(SB)(D)
  • 価格: ¥ 3,121 (22% OFF)
  • 発売日: 2008/11/14
  • 売上ランキング: 1048
  • おすすめ度 5.0

監督:デヴィッド・クローネンバーグ
出演:ヴィゴ・モーテンセン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル、アーミン・ミューラー=スタール

クローネンバーグ&ヴィゴが贈る抑制の効いた暴力の世界。以前のエントリにも挙げた「ヒストリー・オブ・バイオレンス」でタッグを組んだD・クローネンバーグ監督とV・モーテンセンが本作でも再び裏社会で生きる人間を描いています。ロンドンを舞台にとある事件からロシアン・マフィアを相手にしてしまったロシア系の血を引くアンナ(ナオミ・ワッツ)。またマフィアの一員でありながら結果的に助ける複雑な雰囲気を醸し出すニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)を軸に物語は展開します。

ヴァンサン・カッセル演じるマフィアの息子キリルの壊れっぷりが凄いですが、いちばん怖いのはアーミン・ミュラー=スタールの好々爺の様相でありながら、冷酷無比なキャラですね。これは見物です。また歴史に残ると言っても過言ではない、サウナでのヴィゴ・モーテンセンの全裸殺陣はこれこそ見物です。銃は使わず、ナイフで殺害に及ぶというスタイルが画面上から痛さを感じさせますね。

前作「ヒストリー・オブ・バイオレンス」は後半からややアクションものに成り下がっていたきらいもありますが、今作の後半はダレることなく、寧ろ静かなトーンでクライマックスを迎えるのが良いですね。

 

ヒストリー・オブ・バイオレンス
ヒストリー・オブ・バイオレンス
  • 発売元: 日活
  • レーベル: 日活
  • スタジオ: 日活
  • メーカー: 日活
  • 価格: ¥ 3,241 (19% OFF)
  • 発売日: 2006/09/08
  • 売上ランキング: 7864
  • おすすめ度 4.0

監督:デヴィッド・クローネンバーグ
出演:ヴィゴ・モーテンセン、マリア・ベロ、エド・ハリス、ウィリアム・ハート
先ずはヴィゴ・モーテンセンの「ロード・オブ・ザ・リング」で見せたライトな演技ではなく、「インディアン・ランナー」のダークな雰囲気が今作は近しいかと思います。鋭利な雰囲気を見せる演技がヴィゴ・モーテンセンは良く似合っていて、近々DVD化される今作と同じクローネンバーグ監督作「イースタン・プロミス」も同じ類のようです。

難解で変態系監督(笑)であるクローネンバーグ監督にしては分かり易い内容ですが、テーマ自体は普通ではありませんね。暴力性と性描写は外すことは出来ないのか、元マフィアと言うより特殊工作員的な身のこなしで暴漢を瞬く間に斃す姿や、虐められていた息子がキレて相手2人を血まみれにしてしまうところなどのバイオレンス・シーンはいつものこと、マリア・ベロ演じるオクサンのチアガールコスプレしながらのセックスや、殴り合いの喧嘩から激しいセックスに移っていく(それも階段で)ところなどクローネンバーグ監督ならではの表現が満載です。

アシュトン・ホームズ演じる息子ジャックの学園生活のシーンもありますが、先述した虐めにキレて、父親の遺伝子を受け継いでいることを暗示させる見せ方が良いですね。中盤から終盤に向けての展開がやや雑な気がしますが、エンディングの食卓のシーンがとても印象的で気に入りました。

しかし、いい人役が多いエド・ハリスの凄味のある表情は良いのですが、いかんせん部下共々みなヘタレ過ぎてマフィアの怖さがあまり出ていない気がしましたね。ウィリアム・ハート一頭は言わずもがな。それよりも冒頭に出てきた2人組の暴漢の方が衝動的かつ無計画に人を殺しているので、こちらの方が視覚的にも怖い印象を持つのではないかと・・・。

 

「ボンボン」

Posted In: . By kazutov sinofsky

ボンボン
ボンボン
  • 発売元: アミューズソフトエンタテインメント
  • レーベル: アミューズソフトエンタテインメント
  • スタジオ: アミューズソフトエンタテインメント
  • メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • 価格: ¥ 3,416 (14% OFF)
  • 発売日: 2007/10/26
  • 売上ランキング: 14522
  • おすすめ度 4.5

監督:カルロス・ソリン
出演:フアン・ビジェガス,ワルテル・ドナード
無類の犬好きに贈るアルゼンチン発脱力系ロードムービー。
まず、DVDパッケージのデザインの良さから洒落いて癒しを兼ねたストーリーに受け取れますが、その効能は半分程度かと思います。脱力したテンションは絶えず感じられますが、癒しとなると少し疑問が残りますね。主人公は実名で演技をするフツーのオジサンであるファン・ビジェガスとアルゼンチン産の猛獣を対象とした狩猟犬ドゴ・アルヘンティーノのコンビです。この厳つい犬は本来闘犬を兼ねた狩猟犬である為、非常に力強いのですが、本作で演じるドゴ・アルヘンティーノはきちんと教育を受けていない為、かなりダメ犬のようです。そこがある意味癒しを兼ねた存在とも言えなくはありませんが・・・。

とにかく動作はカワイイです。ですが、脚本に沿った作られた演技が無いため、この犬の演技は殆どありません。物語自体も50歳を過ぎたオジサンが職と住むところを追われ、お人好しの性か人助けをしたことによりドゴ・アルヘンティーノを贈られ(押しつけられが正解かも)、そこからわらしべ長者的に話が大きく展開していきます。その展開はわくわくするのですが、同時に不安を掻き立てるなにかがあって観ていて何故か落ち着きませんでした。劇中笑わせる箇所はいくつかあって愉しませてくれるのですが、終演を迎えて思ったのが、主人公ファン・ビジェガスはなにがしたかったのだろうか?ということです。一応のオチは用意しているのですが、和みはするものの「へぇー」で終わってしまうのが少々残念かと。

音楽と映像は自分好みなので、表層的な部分だけでも充分愉しめますが、もう少しドゴ・アルヘンティーノの個性を引き出した演出があっても良かったのでは?とも思います。たしかにドゴ・アルヘンティーノは厳つくてカワイイです。実際は身体がデカすぎて引いてしまうかも知れませんけどね(笑

 

プライベート・ライアン
プライベート・ライアン
  • 発売元: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
  • レーベル: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
  • スタジオ: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
  • メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
  • 価格: ¥ 1,500
  • 発売日: 2006/07/07
  • 売上ランキング: 914
  • おすすめ度 4.5

監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・ハンクス、トム・サイズモア、エドワード・バーンズ、バリー・ペッパー、アダム・ゴールバーグ
冒頭20分間は他の戦争映画やアクションものとは異なった、非常に生々しい銃撃戦で、スローモーションで“死”を演出することなく手足が吹き飛び、腸がぶちまかれるなど容赦ない描写にただただ圧倒されます。第二次世界大戦の転換期となったノルマンディー上陸作戦の熾烈な戦いをくぐり抜けたトム・ハンクス演じるジョン・ミラー大尉率いる部隊にマット・デイモン演じるジェームズ・ライアン二等兵なる者の救出を命じられ、さらなる死線に向かった行く物語です。ライアン二等兵以外の兄弟はすべて戦死した為、ライアンを母親の居る故郷へ連れ戻す為の作戦をミラー大尉に言い渡されたと言うのが大きな目的です。

ひとりの人間を救出するのに8人の人間がそれぞれ命の危険を曝しながら、行方不明となっているライアンを捜していく事自体に大きな矛盾と皮肉が表れていますね。バリー・ペッパー演じるジャクソン二等兵が「人的損失だ」と言うシーンがありますが、自分を過大評価している部分はあるにしても8人を導入して1人を救出する非論理的な指令には国の見えざる思惑が入り交じっていることに気がつかされます。クリント・イーストウッド監督の「父親たちの星条旗」でも国民の士気昂揚の為、ひとつの施策として幾人かの人間を“英雄視”させることがありましたが、今作でも近しい意味合いがあるのではないかと思います。ライアン4兄弟全員戦死となると国民が悲観し、戦争継続の支持(戦費調達)が得られなくなるのを回避したいが為という見方をしてしまいます。もっとも実際ライアン4兄弟全員戦死となった場合、アメリカ全土にその訃報が行き渡って皆が哀しみに暮れるのか?と言う部分もあるのですけどね・・・。

その矛盾した作戦に皆が疑問と不満と不安を抱きながらも、それぞれ死力を尽くして任務を遂行する姿勢には感動させられます。リドリー・スコット監督の「ブラックホーク・ダウン」でも頼りがいのある役柄を演じていましたが、今作でも発揮しています。そういえば、「ブラックホーク・ダウン」もプライベート・ライアンみたいな展開でしたね・・・。いずれにせよ戦争は無益ですよ、軍需により産業が成長するというのも昔の話ではないのでしょうかね?

 

「ゾディアック」

Posted In: , . By kazutov sinofsky

ゾディアック 特別版
ゾディアック 特別版
  • 発売元: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • レーベル: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • スタジオ: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 価格: ¥ 1,500
  • 発売日: 2008/07/09
  • 売上ランキング: 1670
  • おすすめ度 3.5

監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ジェイク・ギレンホール、マーク・ラファロ、ロバート・ダウニー・Jr.
実在の事件を「セブン」、「ファイトクラブ」のデヴィッド・フィンチャーが監督し、「ドニー・ダーコ」や「ブロークバック・マウンテン」のジェイク・ギレンホール、近作ではフェルナンド・メイレレス監督の「ブラインドネス」に出演したマーク・ラファロ、現在公開中の「アイアンマン」「トロピック・サンダー」が好調なロバート・ダウニー・Jr.が主だったキャラクターで出演しています。

デヴィッド・フィンチャーならではの陰鬱とした暗めのトーンで、実際未解決の事件であることから全体的にすっきりしない印象を持ちますね。スマートに解決できる事件では無かった為、グダグダ感があるのは否めないですが、展開自体も中盤以降事実と相まってテンポが悪く感じてしまいました。ただ、今作は実在したゾディアックの行為よりも、彼に翻弄された人間たちに焦点をあてている為、グダグダ感が翻弄されている意味だと捉えた方が良いのかも知れませんね。

事件に20年近く付き合ったのはパズルオタクのジェイク・ギレンホール演じるグレイスミスで、担当刑事だったマーク・ラファロ演じるトースキーや、ロバート・ダウニー・Jr.演じる記者エイブリーも事件から離れ、グレイスミス自身も家庭崩壊の危機に見舞われても事件に執着し続けますが、2004年に未解決のまま捜査終了となり物語自体も平坦なまま終焉を迎えるのが評価が分かれるところですね。もっとドキュメンタリーのテイストを強めた方が個人的には良かったのではと思います。

今作とは関係がありませんが、先日読んだ「チャイルド44」が旧ソ連で実在した連続猟奇殺人に着想を得た物語で近々リドリー・スコットが監督して映画化するそうですが、テーマもですがソ連(ロシア)という寒く暗い環境を映像化するにはデヴィッド・フィンチャーの方が合っているような気がしています・・・。小説の内容自体は凄く面白かったので映画も期待してます。

 

インディアン・ランナー
インディアン・ランナー
  • 発売元: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • レーベル: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • スタジオ: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2007/04/18
  • 売上ランキング: 13187

監督:ショーン・ペン
出演:デヴィッド・モース、ヴィゴ・モーテンセン、チャールズ・ブロンソン、デニス・ホッパー
個性派俳優ショーン・ペンの初監督作品。脚本も自身が手がけていてショーン・ペンらしい人の性というか業を表した鋭利な内容です。出演者も豪華でそのラインナップだけでも見応えがあるかと思います。17年前の作品のため、出演者が皆若いです。「グリーンマイル」や「コンタクト」で典型的なアメリカの善人を演じたデヴィッド・モースがここでも(こちらの方が先ですけどね)善良で実直な警察官ジョーを演じ、弟フランク役には「ロード・オブ・ザ・リング」のアラルゴンで一躍有名になり、近年はデヴィッド・クローネンバーグ作品に出演しているヴィゴ・モーテンセンが心を病んで粗暴となったベトナム帰還兵を演じています。性格と行動がまるで正反対な兄弟の物語ですが、ヴィゴ・モーテンセンの不安と不満を綯い交ぜにした雰囲気やギラついた表情が圧倒的で物語を支配しています。

父親役のチャールズ・ブロンソンは枯れた演技が素晴らしく、やはり存在感がありますね。真夜中に部屋の取り付けのネジが緩んでいて誰かが怪我をするから危険だと電話してくるシーンは、後に来る出来事に余韻を残します。母親役のサンディ・デニスは劇中ずっとキャシー・ベイツだと思っていました・・・。翌年に亡くなられていたんですね。酒場のマスター役にデニス・ホッパーや、ジョーの妻であるマリアの教え子の彼氏?旦那?にベニチオ・デル・トロが出ていて、2人ともめちゃくちゃ若いのに驚きましたね。とくにベニチオ・デル・トロ。ユージュアル・サスペクツでもそうでしたが、線が細いです。ここ最近の印象とは別人ですね。フランクの彼女をパトリシア・アークエットが演じていましたが、垢抜けない感じでなかなか良かったです。出産シーンが意外と生々しくて驚きました。同時刻に起こしたフランクの行動に合わせての演出と言うことなのでしょうかね?

正直結末はそれで良かったのか?と思う部分が強いですが、全体を通しての展開はすごく良かったです。また、所々街並みを映すシーンがありましたが、撮り方が個人的には気に入りました。ガソリンスタンドでのシーンはさらっと流してしまう撮り方が意外性があって良いですね。印象に残る作品でした。

 

ブルー・レクイエム
ブルー・レクイエム
  • 発売元: バップ
  • レーベル: バップ
  • スタジオ: バップ
  • メーカー: バップ
  • 価格: ¥ 5,040
  • 発売日: 2005/10/21
  • 売上ランキング: 59130
  • おすすめ度 4.0

監督:ニコラ・ブークリエフ
出演:アルベール・デュポンテル,フランソワ・ベルレアン,ジャン・デュジャルダン
本国フランスでヒットして「ミニミニ大作戦」、「交渉人」のF・ゲイリー・グレイがハリウッドリメイクで監督を主人公アレックスを「ミュンヘン」、「ハルク」のエリック・バナが演じるそうです。おそらくとても分かり易い内容になるのではないかと思いますが、エリック・バナの愁いを帯びた表情は今作の主人公に似合っているのでちょっと期待しています。

それはともかく、今作は派手さは無く淡々とした印象を持つ内容ですが、なかなか面白かったです。いわば主人公アレックスの復讐劇なのですが、必要最低限でしか説明を物語に盛り込まない為、展開がわかりにくいかも知れませんね。アルベール・デュポンテル演じる主人公アレックスがなぜ経営状態や待遇が不安定で、現金輸送という業務から命の危険も高い職に就いたのかが、次第に明かされていく点も淡々としていて良いです。不必要に悲劇や感動を煽るのではなく、淡々と展開していく方が、アレックスの苦悩が感じられるかと思いますね。現金輸送会社の同僚たちのキャラクターもよく書き込まれていてメリハリが効いています。

銃撃戦や他の襲撃シーンもハリウッドのような派手さはなく、乾いた感じの展開です。カメラもあちこち視点を変えることなく、ドキュメンタリー風にも見える撮り方なので寧ろリアルに感じられますね。ただ、現金強奪する犯罪グループは計画性を持って行動する割にはビジネス的ではないなーとも感じ取れましたね。終盤の襲撃戦など、後のこと考えていないのでは?と思いましたけどね。片っ端から銃を撃ちまくって殺しまくって大丈夫?犯罪グループもプロなら必要最低限の武力行使で済むのではないかと思うのですが・・・。ハリウッドや韓国映画にありがちなサービス過剰な感動の押しつけがないので、渋い余韻が残ります。女っ気が無いのは賛否両論でしょうかね?